2012年 9月14日
溶接技量訓練装置を製品化 ~溶接の品質評価をリアルタイム化~
当社は、徳島県工業技術センター、大阪大学、産業技術総合研究所四国センターと連携し、溶接技術者の育成をサポートする「溶接技量訓練装置」を製品化しました。溶融池(金属の溶融部分)の変動、電圧、電流の変化観察から溶接の基礎を学ぶ、今までとはまったく観点を変えた装置です。
― 記 ―
◇名称:溶接技量訓練装置
◇概要:溶接作業者が溶接の良否などをリアルタイムで確認でき、短期間での溶接技術習得を促す
◇特長
・溶接の熱源となるトーチや作業台などに取り付けられた4台のカメラが、溶接部分の状態のほか、作業者の姿勢などを撮影して金属の溶け込み具合などを専用ソフトで分析し、正確な溶接ができているかどうかをアラーム音で伝える。
・装置上部のモニター画面に、カメラの撮影画像や電圧・電流の変化が映し出され、溶融池の状況が確認できる。
・溶接中にかぶる保護マスクの中にも小型モニターが設置され、溶接部分の様子を作業者自身の目で確認が可能。
・従来、作業者の勘に頼るところが大きかった溶接の品質評価をリアルタイムかつ正確に行うことができる。
◇サイズ:縦:127cm×横:65cm×高さ:95cm
◇販売窓口:四国産業株式会社
当社では、2008年に四国経済産業局の「地域イノベーション創出研究開発事業」の委託事業としてスタートし、徳島県工業技術センター、大阪大学、産業技術総合研究所四国センターとともに「溶接現象の可視化」と品質保証システムの構築に関する共同研究に取り組んでいます。今後、「溶接技量訓練装置」のほか、カメラ1台で溶接過程の検査ができる「溶接部可視化装置」についても実用化に向け開発を進めてまいります。