2014年11月 5日
平成26年度四国地方発明表彰にて中小企業庁長官奨励賞を受賞
この度、当社の特許「殺菌装置」(特許第4584595号)が、公益社団法人発明協会の平成26年度地方発明表彰の四国地方発明表彰におきまして、
「中小企業庁長官奨励賞」をを受賞しました。
発表式は、11月19日(水)ホテルマリンパレスさぬき(高松市福岡町2-3-4)にて行われます。
◆受賞内容
中小企業庁長官奨励賞(発表者:伊藤 泰昌)
◆発表の概要
食品工場などでは、カップやボトルなどの食品容器を殺菌する為に、ガス状または液状の殺菌剤を噴霧する殺菌装置を使用することがあります。
殺菌剤の必要量はごく微量ですが、少ないと充分な殺菌効果が得られず、多すぎると残留問題が発生することから、安全性の高い製品を製造するためには、
常に殺菌剤の量が一定レベルに保たれる必要があります。
しかし、殺菌剤には過酸化水素水のように液中に気泡が発生しやすい不安定な液体があり、従来使用していた既製品の流量計では、液中に気泡が発生すると、
流量が微量であることと相まって配管中の流れに支障を来し、気泡分の誤差が発生する問題がありました。
また、アナログ温度計のように、オペレータが目視で流量計メモリを確認しながらの計測であったため、瞬間的な流量の増減について対応できず、
殺菌剤の噴霧量を常時一定レベルに保つのが難しい問題もありました。
本発明の殺菌装置では、過酸化水素水を貯蔵タンクから噴霧ノズルまで供給する為の配管に、注射針のような細い配管部分(絞り手段)を設けることによって、
絞り手段を通過する際に気泡の発生を抑えつつ、水圧(圧力)を生じさせ、圧力センサーにより圧力を正確に検出しています。「圧力と流量の関係」を利用し、
絞り手段により圧力を維持することで、流量を一定に保ち、殺菌剤の噴霧量を精度よくリアルタイムに監視することができるようになりました。
また、圧力センサーにより圧力が正常な範囲を超えた場合には、噴霧量に異常がありと判断し、殺菌装置の作動を停止させるので、オペレータの常時監視が必要なく、
噴霧量の過不足のない安心・安全な品質の製品の製造が可能となりました。