2018年 9月19日
新しい紙容器無菌充填システム『NSATOM(エヌエスアトム)』を開発
四国化工機株式会社(代表取締役社長:植田滋、本社:徳島県板野郡)は、日本製紙株式会社(代表取締役社長:馬城文雄、本社:東京都千代田区、以下「日本製紙」)と、固形物・長繊維・高粘度充填に対応しつつ、常温保存のできる新コンセプト紙容器無菌充填システム「NSATOM」を開発し、2019年度より市場に投入致します。
■独自形状・口栓付で、市場ニーズの高い飲料を充填できる、新しい紙容器システム
日本製紙と四国化工機は、これまでにも、常温長期保存タイプの紙容器としてレンガ型紙容器無菌充填システム「NS-FUJI」*1を共同開発し、30年以上に渡り日本のお客様に安心・安全をお届けして参りました。
飲料市場においては、消費者の健康志向の高まりにより、本格的な食感を持つ中身が好まれ、固形物・長繊維・高粘度の製品が求められるようになりました。また、消費者のライフスタイル・飲用シーンが多様化し、好きな時に好きな場所で飲みたいという声にあわせ、持ち運び易い(ポータブル性)容器へのニーズが高まっています。
さらに、飲料メーカーの生産現場に目を転じると、近年の労働力不足により、省力化、イージーオペレーション化の要請が日増しに高まっています。
これまでの常温保存タイプの紙容器無菌充填システムではこうした需要への対応が十分とは言えませんでした。
今回新たに開発したNSATOMは、こうしたニーズを充足し、固形物・長繊維・高粘度充填、キルレート6*2の高衛生性、充填部自動洗浄による現場作業の負荷低減の全てに対応した常温保存可能な世界初の紙容器無菌充填システムです。世界的な脱プラスチックの潮流の中、樹脂製容器に代わる容器として、幅広くご提案してまいります。
■『NSATOMシステム』の特徴
固形物・長繊維・高粘度充填、キルレート6の高衛生性、充填部自動洗浄の全てに対応した常温保存可能な世界初の紙容器無菌充填システムです。
【紙容器の特徴】
① 独自形状による高い店頭アイキャッチ性
② 口栓の採用で再封性があり、PETボトルと同様に持ち運び可能
③ いたずら防止機能付きワンステップオープン口栓で簡単に開封
④ 独自形状・口栓配置で中身の出しやすさ向上
⑤ 3種の容量バリエーション(200ml,250ml,300ml)
⑥ 樹脂使用量の大幅削減
【充填機の特徴】
① クリーンゾーンの二重化やキルレート6の殺菌装置を搭載で高衛生性実現
② 充填部自動洗浄機能の採用で充填オペレーターの負荷軽減を実現
③ IoTを活用したメンテンナンス支援
■『NSATOM(えぬえすアトム)』という名称の由来
えぬ えす ア ト ム
Nippon- Shikoku Aseptic Total Optimized Method
日本製紙と四国化工機による 紙容器に最適化した無菌充填システムとの意味を込めて、英語表記の頭文字を取って名付けました。
日本製紙は、「木とともに未来を拓く」とのスローガンを掲げ、人々の豊かな暮らしと文化の発展に貢献することを目指し、紙製パッケージの分野に力を入れています。「紙でできることは紙で」を合言葉に、再生可能な資源である「木」から生まれた紙容器の可能性を追求し、これからも様々な提案を行ってまいります。
四国化工機は、日本における牛乳パック等に対応した紙容器成形充填機は国内シェア約70%を獲得するなど、国内はもとより欧米を中心に世界50か国以上に最先端の機械技術を提供しており、日本製紙は同社の国内総販売代理店です。
両者は今後も液体用紙容器の国内最大手としての実績を基に、豊富なノウハウと高い技術力により構築した、カートン、充填機、メンテナンスの三位一体のシステム販売を展開し、お客様にあった最適なサービスと新しい製品の提案を行ってまいります。
なお、本発表内容については現段階での仕様に基づくものであり、予告なく変更する場合があります。
*1「NS-FUJI」レンガ型紙容器。通常の100ml~1000ml容器に加え、業界最小容量の65mlまでの幅広い容量、スタンダード、スリム、ニュースリム、スーパースリム、ウルトラスリム、グリップといった豊富な形状でお客様のニーズにお応えしています。
*2キルレートとは、無菌充填に必要な包材殺菌能力を表す数値で、例えばキルレート6の場合106の初期菌数を1以下に死滅させます。世界的には商業的無菌充填はキルレート5以上が標準的ですが、日本のお客様においてはさらにレベルの高いキルレート6を要求され、NSATOMはこのレベルをクリアしています。
本件に関するお問い合わせ
日本製紙株式会社
紙パック営業本部 紙パック営業統括部
部長代理 増田 順一
(TEL 03-6665-5565 )
四国化工機株式会社
機械・包材営業本部 営業企画推進室
室長 田中 弘之
(TEL 03-5847-0116)
以上