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2023年 10月 2日

大型のフォームフィルシール機を開発

大型のフォームフィルシール機を開発
~ 日本初の純国産機、安定した品質を実現 ~

このたび四国化工機株式会社(本社:徳島県板野郡北島町、代表取締役社長:植田滋)は、複数のカップが一体となった商品(以下「複数一体商品」とします)用として、容器の成型から充填、蓋のシールまでを全て1台で行う大型のフォームフィルシール機「FD-12」を開発しました。現在は、販売開始に向けて、最終検証を行っているところです。なお、日本国内における大型のフォームフィルシール機の製造メーカーは四国化工機のみです。

全景(中)FD-12.jpgFD-12外観

 

【基本仕様】
 機種名: FD-12
 形態 : 24カップ取り(12×2カップ/1ピッチ)

画像1.png



 能力 : 最大40,000カップ/時

 シート: シート厚さ0.75mm
 容量 : 最大100ml/1カップ
 寸法 : 本体外形5,795mm(幅)×16,377mm(長さ)×4,403mm(高さ)
 液種 : ヨーグルト(果肉入り可)
 
 
 
IMG_7886●.JPG
FD-12で成型した容器(4個形態)
 
 
◆四国化工機製の既存カップ充填機とFD-12の違い
双方には、製造工程に大きな違いがあります。既存のカップ充填機は、大まかに「成型済みの容器を充填機にセット→充填→シール(蓋)」の順で製造しますが、このたび開発したFD-12は、「容器となるシート(ロール状)を充填機にセット→シートを容器に成型・ラベルを巻き付け(加飾)→充填→シール(蓋)→カップを切り離すための切り込み・設定したカップ数(※)にカット」の順で製造します。
(※通常は4個形態ですが、2・6・8個形態もオプションとして対応可能です。)
 
 
◆複数一体商品のメリット
複数一体商品には製造工程において4点のメリットがあります。
 
1.容器の保管スペースを削減
成型済みの容器は、空間が生じているので、段ボールなどに入れて潰れないように保管するのに対し、成型前の容器は、シートがロール状に巻かれているので、そのまま保管することができ、保管スペースとそれにかかる費用を削減することができます。

2.容器供給装置が不要
成型済みの容器を使用する場合は、容器を充填機に供給するための装置や人員が必要となりますが、フォームフィルシール機は必要ありません。

3.包装工程と包装資材の削減
独立した複数個の製品(ヨーグルトやプリンなど)をひとまとめにするシュリンクフィルムが必要ないので、それにかかる費用を削減することができます。

4.容器手配における時間とコストの削減
加飾有りの成型済み容器より、白無地のシートを手配するほうが、リードタイムを短縮することができ、費用もかかりません。

以上の4点により、トータルコストが抑えられることで、商品価格も抑えることができます。加えて、容量やサイズ感が丁度良く、家族で分けて食べるのに適しているので、複数一体商品は、一定の根強い需要があります。
 
 
◆海外機と国産機の違い
これまで、大型のフォームフィルシール機を製造しているのは海外メーカーのみであり、国内メーカーは製造しておりませんでした。そのため、機械導入後に緊急でメンテナンスが必要になった際には、メンテナンスができる作業員を海外から派遣してもらわなければならず、時間とコストが掛かっておりました。特に、コロナ禍においては、水際対策の強化により、海外の作業員に来てもらうことが非常に難しく、機械の改造など、新たな取組みをしたい場合は我慢を強いられ、大型のフォームフィルシール機を導入している国内の食品メーカーにとって、不便で不安な状況が続きました。
国産機であれば、前述のような「国内の食品メーカーにとって不便で不安な状況」を解消することができます。緊急でメンテナンスが必要な際には、国内の拠点から作業員がすぐに駆け付けるので、お客様の時間とコストを削減することが可能です。また、追加の部品が必要になった際にも、すぐにお届けすることができるので、お客様で保有しなければならない予備部品を削減することができます。
 
 
◆開発の経緯
当社は、国産の大型フォームフィルシール機に対する需要の高まりを受け、8年ほど前から開発プロジェクトを発足し、基礎的な開発に着手しておりました。そのような中、2年半前に、国産機に対する需要がより一層高まったことから、これまで緩やかに進めていたところを加速し、本格的な開発を始めました。
 
 
◆四国化工機ならではの仕様
容器は「プラグアシスト圧空成型」という方法で成型しております。容器の元となる薄い樹脂のシートを加熱し、柔らかくなった状態を、プラグと呼ばれる補助型で上から突き伸ばし、圧縮空気で加圧して金型に密着させる方法です。シートは、温度調整したプレートを押し当てることで加熱します。従来、大型のフォームフィルシール機のプレートは1列につき1枚、もしくは2枚ですが、当充填機では、1列を3分割し3枚(下図参照、点線赤枠)にすることによって、シートの端のほうまでムラなく加熱できるように工夫しました。それにより、プレートのメンテナンスや交換もしやすくなっております。また、プレートの温度は、24か所でそれぞれ設定することができるので、容器成型のばらつきをなくし、安定した品質を保つことが可能です。
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シート加熱プレートの図
(赤枠がプレートです。容器(シート)は1セクションにつき、合計8回加熱します。)
 
 
◆今後の展開
当社は、機械事業の他に、包装資材事業、食品事業を展開しております。近年、環境意識の向上により、環境に配慮した素材が注目され、需要も高まっている中、当社の包装資材事業でも、環境に配慮したシートの開発を進めております。将来的には、当充填機とシートをセットでご提案することも視野に入れております。
また、当充填機におけるメインの市場はヨーグルトですが、納豆などのこれまでとは異なる食品の市場にもFD-12を展開したいと考えております。
当社は、紙容器成型充填機をはじめ、多種多様な充填機を開発してきました。開発を通して培った経験やノウハウ、さらには三事業を展開している強みを生かして、当充填機「FD-12」においても、お客様の要望に応じて柔軟に対応してまいります。
 
 
◆最後に
当社は、当充填機を、今年の10月3日から6日にかけて東京ビッグサイトで行われる「JAPAN PACK2023」に出展いたします。機械が稼働している映像をご覧いただけますので、是非当社のブースにお越しください。

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