リニア搬送式充填機のメリット
1）高能力化
　既存機では、ホルダープレートの一群を間欠的に移動させていたため、速度の限界がありました。当機は、リニア駆動によってホルダープレートを個別制御できるため、自由度が高まり、各工程の停止時間・移動速度を最適化したことで、機械能力の向上を実現しました。また、リニア駆動ならではの「制振制御」によって、充填後の充填物の液揺れを抑制したことにより、必要な移動時間を従来よりも短くすることができました。その結果、生産能力は既存機の1.5倍となりました。

2）型替え・兼用の容易化
　既存機では、ホルダープレートが充填機1台につき120～200枚必要でした。当機は、リニア駆動により、ホルダープレートの枚数を20～30対程度に削減したため、容器の型替えをする際のホルダープレートの交換作業が容易です。また、ホルダープレートの停止位置を任意に設定することが可能になるため、1台の充填機で複数種兼用している際は、その内容物に合わせて各工程の停止位置を自由に決めることができます。

3）製品品質UP・ロス削減
　リニア駆動により、次工程への待ち時間を大幅に削減したことで、充填してから冷蔵冷凍など次工程への受け渡し時間を短縮し、製品の品質をより良好な状態で安定的に維持できるようになりました。さらに、ホルダープレートの枚数削減により充填機内に存在する容器数自体が少なくなったため、トラブル発生時に廃棄となる製品の数も抑えられ、結果として大幅なロス削減を実現しました。

4）メンテナンス性向上
　当機は、ホルダープレートの搬送にチェーンを用いていないため、経年劣化で生じるチェーンの延びによる交換は理論上不要です。そのため、既存機で発生していたチェーンの延び調整，交換等の整備費用を長期に亘り低減でき、最小限のメンテナンス費で済みます。

5）作業時間短縮化
　リニア駆動により、柔軟性が高まったことで、充填部の洗浄を行っている間にホルダープレートの洗浄も同時にできるようになりました。さらに、ホルダープレートの枚数大幅減により洗浄時間を短縮でき、節水にもつながります。

6）IoTと直結
　リニア駆動により、各ホルダープレートの走行距離を個別に管理することができるため、オイル給油や消耗品の交換時期の詳細な管理が可能になりました。

オーバル型も同時並行で開発
　このたびのリニア搬送式充填機については、大量生産が可能な高能力の直列型に加え、同時並行でオーバル型も開発しました。オーバル型は、コンパクトで且つフレキシブルな運用（型替えが容易で異品種兼用も自在，異品種同時生産にも対応）が可能な充填機となっておりますので、工場スペースが限られている場合や少量多品種の生産を行う場合に適しております。また、既存機に比べて生産能力は1.5倍となっております。四国化工機は、両タイプのリニア搬送式充填機を通じて、幅広いお客様の生産ニーズに対応し、効率的で柔軟な生産環境の構築に貢献してまいります。

リニア搬送式充填機（オーバル型）

展示会への出展
　四国化工機は、今年の10月7日から10日にかけて東京ビッグサイトで行われる「JAPAN PACK 2025」に出展いたします。リニア搬送式充填機が稼働している映像やパネル等でご紹介いたしますので、ぜひ四国化工機ブースにお越しください。